次世代太陽光発電(ペロブスカイト)政府支援

中国のシリコン系太陽光発電は世界を制覇

次世代太陽光発電(ペレブスカイト)は日本の発明開発技術として急速に注目を浴びています。従来のシリコン系太陽光パネルは1973年オイルショック以降日本は積極的に開発をリードし50%以上のシエアーを誇っていました。しかし素材資源国中国によって生産が逆転し、日本企業は殆ど撤退しています。中国の都市部を覆う微小粒子状物質(PM2.5)の健康被害が蔓延し2010年頃から中国は国家を上げて対策を強化し、工場の郊外移転、自動車の排ガス規制の強化、石炭ボイラーや石炭火力発電の更新などの対策を行い、2013年から毎年PM2.5の濃度が改善され中国の黒いPM2.5 の報道がなくなっています。中国の都市部においては日本以上に排ガス規制が行われ、クリーン化されています。中国はシリコン系太陽光パネルの生産国として「安価で大量生産」を行って世界の77%以上を生産、世界を制覇しています。現状は中国の国策として生産を強化しているシリコン系パネルは過剰生産によって原価割れ現象を引き起こしています。

堺市に積水化学ペレブスカイト工場 政府支援
堺市に積水化学ペレブスカイト工場 政府支援

次世代太陽光発電(ペレブスカイト)

2015年中国習近平主席は「製造強国2025」発表の大部分に成功、2024年現在高速鉄道・電気自動車(EV車)・グラフエン・無人航空機・ソーラーパネル・リチューム電池など13の主要技術のうち5つで主導的な地位を獲得し、他の7つの急速な進歩を遂げています。中国の技術と生産が急速に拡大し世界戦略の脅威となっています。最強国アメリカも脅威と位置づけ開発技術や製造技術の提供を制限しています。日本初の次世代太陽光発電(ペレブスカイト)も中国は既に製造開発に着手しています。

2025大阪・関西万博のバスターミナル250M の屋根へ
2025大阪・関西万博のバスターミナル250M の屋根へ

2025大阪・関西万博でペレブスカイト実証

次世代の技術開発の実証の場として「2025大阪・関西万博」が日本の技術のお披露目の場となり、実証実験も行われます。日本発明で日本初の次世代太陽光発電(ペレブスカイト)は世界各国で開発を急いでいます。中国に席巻されたシリコンパネル発電から「軽量で曲がる」ペレブスカイトの開発・実証の機会なります。イギリスのオックスフォード大学と京都大学ベンチャーが開発に着手している技術が技術雑誌に掲載され「25%以上の発電効率」発表されています。期間中にも実証実験が行われることが期待されています。さらに日本のトヨタと京大ベンチャーが自動車用に開発を行っています。シリコンの10分の一の軽量と薄くて曲げられる柔軟性のあるペレブスカイトが万博で実証されます。パナソニックではガラスにペロブスカイトを組み込んだ展示実証も行われます。

2011年東日本大震災の原発事故で混乱した首都東京は地産地消の電気確保に知事が率先してPR活動
2011年東日本大震災の原発事故で混乱した首都東京は地産地消の電気確保に知事が率先してPR活動

開発と並行して実証現場と受注拡大目指す

ペロブスカイトの優位性(10分の一の軽量・薄くて曲がる柔軟性)を国土の狭い日本のありとあらゆるところで実証を行い、国家を上げて推進に取り組むことが求められています。シリコンパネルでは無理であった屋根の上(荷重による耐震強度に不都合)や壁、窓ガラス、電柱など円筒形の形状、自動車の屋根やボデー・カーポートフエンスなど開発の実用性は多岐に渡ります。地産地消の電気エネルギーの確保に国家と国民が一体となって取り組み、国や地方自治体の構造物に国家を上げて取り組みを広げます。東京都小池知事も実証に加わっています。今まで不可能とされた、壁やフェンス、北側の屋根などありとあらゆる可能性を提供。 

エネルギー資源の乏しい日本 新技術に政府支援

日本のエネルギー資源の99%が輸入

為替の円安の影響でエネルギー価格がさらに高騰しています。中国は国家を上げてEV自動車を推進し、電気自動車(EV車)を制覇しようとしています。中国都心部のPM2.5 (排ガス)は10年で大きく減少しています。日本は原発事故で石炭火力発電に回帰し地球温暖化政策の後退を招き、原発への回帰が議論されています。日本の負の経済はエネルギー資源を輸入99%頼っていることです。10年後を目指し再生可能エネルギーの比率を40~50%を目指す指標が政府から表明されています。次世代太陽電池(ペレブスカイト)は大きな役割を担うと期待されています。

産業の育成は政府・産業界・国民が長期にわたって連携して推進していくことにあります。日本で産業を起こし地産地消の連携で一大産業を構築し、雇用を生み出し、地方創生を促し、エネルギー不足を一貫して生産することが求められます。国家財政の負の部分を大きく改善することが見えてきます。 

政府所管 経済産業省 エネルギー資源庁
政府所管 経済産業省 エネルギー資源庁

次世代太陽電池に向けた政府支援策

次世代太陽電池の普及に向けた政府の支援策には、次のようなものがあります。 ~AI情報~
  • 量産技術の確立や生産体制の整備、需要の創出などへの支援
  • 低コスト化に向けた技術開発や大規模実証の支援
  • ペロブスカイト太陽電池の早期の実用化と流通に向けた国内製造サプライチェーンの確立
  • ペロブスカイト太陽電池の主原料であるヨウ素の生産の支援
  • 海外輸出を加速させるための支援
  • 発電効率を測るルールなどで国際標準化に向けた取り組み
ペロブスカイト太陽電池は、日本発の技術で、薄くて軽く、折り曲げられるのが特徴です。ビルの壁面や車の屋根などに設置でき、耐荷重の小さい工場の屋根などにも使用できます。
政府は、2040年までにペロブスカイト太陽電池を原発20基分に相当する発電規模まで普及させる目標を掲げています。また、2030年までに公共施設の50%に太陽光パネルを設置し、2040年までには100%にすることも目標としています。