· 

日本の復活を掛けた半導体産業の動向

日の丸半導体の復活の切り札

30年前、日本の電機産業を中心にICチップ(集積回路)産業として世界の50%を占めた産業は平成不況の中で新興国(台湾・韓国・・)に取って代わられ微細化技術において大きく後れを取って、復活の可能性がなくなっています。しかし、過去の栄光の復活を掛けた官民一体となった取り組みが行われています。最大企業台湾TSMCは世界戦略の中で対中国・米国戦略の中でソニー(画像処理世界トップ企業)と組んで熊本に工場建設を計画、政府(経済産業省)も積極的に誘致(政府融資投入)を行い第一工場は完成に至って、試作を始め、第二工場建設も着手しています。(熊本は30年前日本のシリコンバレー)言われた土地です。

先端ロジック半導体は進化を遂げ現在3ナノの微細技術をTSMC・サムスンの2社しか技術が確立されていません。熊本第二工場は10ナノの技術でソニーの微細技術に採用されます。しかし、ロジック半導体技術でも大きく後れを取っています。北海道千歳に建設しているラピダス工場は2ナノ(IBMの技術)に一気に未知の世界に挑戦しています。

AI革命とAI設計企業エヌビディアの成功

数年前、「チヤットGPT」が市場に現れAI革命の時代到来と騒がれました。世界のあらゆる情報が瞬時に検索が可能となり情報検索ツールの究極的な進化が誕生しました。チャットGPTが開発したAI革命ツールが世界に発表され情報検索による最適な情報作成など人類の英知を超える可能性を秘めたAI革命が起ころうとしています。これにより、世界の情報検索ツールが連動し人間の判断をはるかに超えると高速情報が生成されます。AI革命いわれる社会に対応する半導体技術と設計が求められています。

AI革命の情報処理には高速の処理能力が求められ、現在のコンピューター(データーセンター)では大量の電力が必要とされています。

ソフトバンクグループ企業の英国アーム社はスマホなどの設計技術のトップ企業(世界の90%のシエアー)で、エヌビディアを追随する企業です。

半導体産業は世界の景気動向に左右される

半導体産業は世界の景気動向に左右される

半導体産業は、技術革新のペースが速く、設備投資や在庫管理が難しいため、約4年周期で景気の循環(シリコンサイクル)を繰り返しています

40年以上前、ICチップ(集積回路)と言われた時代から、技術革新のペースが速く世界の50%を占めた日本の産業としても浮き沈みが周期的の起こり栄枯盛衰を繰り返す産業です。現在韓国のサムスンが厳しい状況に追い込まれています。中国は技術革新を他国から制限を受ける中で自前の半導体開発を進めています。日本は一気に半導体生産に投資をしていますが、今後も需要と供給のバランスが企業を圧迫すると思われます。