日本の観光事業 コロナから脱却の今と未来 

外国人宿泊数 2019年度と2023年度比較

2023年5月の政府決定、コロナの医療ランクを5類へ「コロナと共存する」体制に移行することで3年半の隔離・閉鎖の医療から転換を図り、日本の観光客への移動制限を解除、外国人旅行者の入国制限を一定の条件で解除することで観光需要の復活を宣言しました。政府、地方自治は支援策を打ち出し観光需要の喚起を促しました。恐怖のコロナ社会からの解放を待ち受けて多くの人は行動に移しました。2023年度5月に解放されたインバウンド需要に一早く受け入れ態勢を整えたホテル・旅館業への宿泊数は東京・大阪・京都・福岡などの都心から比率が拡大し、2024年度はインバウンド客300万人/月を超え2019年度を上回って推移しています。

世界で一番旅行したい国に選ばれる

 

2023年10月アメリカの旅行雑誌の読者投票で「世界で一番魅力的な国一位」に日本が選出されました。日本観光局では米国からの入国が増加していることが表明されています。欧州からの客も増加傾向で、コロナ前一位の中国観光客は減少していますが、韓国・台湾が復活し中国も徐々に回復しています。2024年度春から夏にかけて300万人/月が続き、2020年目標であった4000万人/年間に近づいています。

訪日外国人の旅行消費額 5兆円越え

2023年度の訪日外国人の旅行消費額が5兆円を超え、コロナ前を超しました。コロナ前はアジア圏を中心とした訪日客がによる消費額は4兆円台でしたが、欧米を中心に旅行客が増え一人当たりの消費額も増えています。コロナ前は中国を中心に爆買いが増え続け4兆円を超す数値を得ました。20年~23年コロナ禍の訪日客激減で1兆円にも達しませんでした。観光産業の大きな負のスパイラルの中で2023年度5月~日本政府のコロナ感染症の5類移行にに併せ、空港検疫も解放し入国制限を緩和しました。いよいよ観光立国復活の体制に移行しました。中国は日本の「原発処理水放出反対」により、日本への入国が減少のままです。2023年夏~秋にかけて韓国・台湾が増え、欧米からも拡大して消費額が5兆円を超えています。

オーバーツーリズムの改善が求められる

コロナ過から脱し観光地に日本人+外国人が大挙押し寄せオーバーツーリズム(観光公害)状況が現れています。京都、東京、大阪など観光地と経由地に多くの人が訪れ、すし詰め状態が起こって、タクシーやバスに乗れない状況が起こっています。多くの人のマナー問題も起こっています。コロナ過で疲弊した観光産業の受け入れ態勢の遅れも影響して昨年の秋の観光シーズンは各地で問題が起こりました。地方でも受け入れ態勢の準備が進められていますが、相対的に労働力不足が各地で影響を受けています。