地球沸騰化がもたらす世界の厳しい現実

日本が抱えているエネルギー資源

日本は、戦後復興・高度成長の経済発展の原動力となる電力エネルギー資源を持たない国として対応が求められてきました。戦後復興は石炭火力発電・地域水力発電で賄い、高度成長期初期に大規模水力発電開発、佐久間ダム(1957年)・黒四ダム(1963年)の完成で水力発電が主力電源(1965年・42%)で成長、10年後の第一次オイルショック(1973年)時は、主力電源に火力発電60%(石炭・石油)の中で戦後最大のエネルギー危機が起こり、高度成長の大きなブレーキとなりました。経済成長の主要素はエネルギー資源の確保が求められてきました。オイルショック後に日本は政治主導で電源三法(原発推進)の国会決議し、原子力発電を日本の主電源とすることで高度成長のエネルギー(電源)維持確保をしました。原発はCO2を排出しない電源として地球温暖化に貢献する電源とされ2010年には変えることの出来ない主電源でした。

2011年3月11日東日本大震災時に、福島原子力発電所が津波による電源喪失で爆発(4基)、世界最大の原発事故を引き起こしました。2011年の54基の稼働原発が現在4基のみ稼働中です。

2011年度以降原発事故で電源の推移

2011年度3月の福島原発事故後の主電力(原発)から一時的に石炭火力など化石燃料の比率が高くなり、再生可能エネルギーの比率が徐々に増加しました。しかし、2022年2月ロシアのウクライナ侵略戦争によってエネルギー資源の高騰が続いています。世界的にエネルギー資源不足と高騰により厳しい状況にあります。エネルギー資源を輸入に頼っている国は厳しい環境にあり、再生可能エネルギーなどへの転換が求められています。一方で、石炭・石油・ガスに頼る国は新たな資源確保が求められています。

穏やかでない地球、沸騰化に試練