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トヨタ 開発技術全公開 電池・FCセル・OS 

トヨタが取り組む次世代技術を全公開

トヨタ自動車は、昨年度世界販売台数1000万台以上のトップ企業であり、ハイブリッド技術をベースにしています。欧米・中国の徹底したEV自動車化政策に対して、トヨタを主力に日本メーカーの対応の遅れが目立っているとのことです。トヨタは550万人の雇用を含めたエンジンからの脱却に懸念を示し、ハイブリッド車・水素燃料自動車等ににこだわり続けています。2021年度・2022年度にトヨタはEV戦略の公開発表を行い、2030年度30車種350万台のEV自動車戦略を発表しました。電池生産は工場に隣接する内製化した形で生産・開発投資を行うと発表しています。2023年6月の株主総会前にトヨタ東富士研究開発拠点で報道陣向けに「2023年開発技術全公開」の全容を報道陣向けに披露しました。具体的な内容は画像の通りです。MicrosoftEdgeチャット記事

トヨタ次世代電池 フルラインアップ化

ベールに包まれていたトヨタ自動車のEV自動車戦略を担う次世代電池技術が発表されました。ハイブリッド技術の蓄えられた電池技術の次世代開発は不透明でした。6月13日東富士研究開発拠点で報道陣に発表された内容に驚きました。トヨタは固体電池開発の特許を最大限保有し発表を待ち続けましたが、技術革新と量産化への道のりは厳しいもので、日産自動車は2028年固体電池の量産化を発表しています。世界のEV自動車戦略は米国テスラ車、中国EVメーカーが先行し、欧米もEV自動車の2030年度で主力車両と位置づけています。日本のEV戦略は大幅に遅れていると評価され、日本のEV自動車普及比率は低成長を表現し続けています。通産省・蓄電池議連(政治家)も懸念を表明し、官民学連合の開発を急いできました。トップ企業トヨタの2021・22年度2度の記者発表で2030年度30車種、350万台のEV自動車の生産計画と内製電池の発表を行っていました。2023年6月13日の報道陣発表はEV自動車の柱となる車載電池の画期的な次世代技術の発表を伴い、2027年度~28年度を目指した量産化の体制が表明されました。

次世代リチュウムイオン電池(4種類)

2027年~28年に世界に広がるトヨタの生産工場に隣接するリチュウムイオン電池生産ライン工場内生産を行います。次世代の主は固体電池技術ですが、製造コストなどもありハイレベルな車種から始める予定、2026年に高性能リチュウムイオン電池、現行の航続距離の2倍の実用化を始めます。ハイボーラ型LIBを搭載、2027年~次世代超薄型ハイボーラLIBを航続距離2.2倍(1200㎞)、30%のコスト削減した電池を市場に提供する。

次世代リチュウムイオン電池は固体電池によって発火の危険回避、1200㎞を超す航続距離の倍増、電池コストが自動車の3分の1を占めるコストを40%削減、充電速度を30分→10分に短縮などEV自動車の不都合を次世代電池で大幅に改善する。

自動車産業の技術開発の競争の激化

日本のEV自動車の生産・普及が大幅に遅れていると言われ続けています。世界トップメーカートヨタは全方位戦略(ハイブリッド・燃料電池車、水素エンジン車など)世界戦略に抵抗する形で表現してきました。EV自動車の裏に脱炭素社会があり、化石燃料で発電している電気利用にも大きな疑問を呈し、原発の再浮上、再生可能エネルギーを利用した水素の精製など100%の実用化への道を模索しながら世界戦略に遅れることのない技術開発を積み重ねてきた結果、次世代電池の技術開発に一定の目途が生まれてきたと思います。しかし、これからも世界は技術開発に凌ぎを削る競争が続けられると思います。