3年間に及ぶ未曾有の感染症対策の移行
3年前、中国武漢市の都市封鎖で社会の混乱が始まった「新型コロナウイルス」は一気に世界に広まり感染拡大・死亡者の拡大、医療崩壊など未曽有の災害と混乱を招きました。第1波~変異株の繰り返しで第2波~8波に及び、世界各国の対応は其々の可能な範囲で対策を行ってきました。「免疫」という言葉が重要な要素となり、感染者は2度かかりにくいとして感染を放置する選択をした国家もあります。しかし「変異株」によって新たな感染拡大を招き繰り返されました。ワクチン開発には最低数年を要する中で新開発のmRNA(メッセンジャーワクチン)がモデルナ・ファイザー社で早期に開発され有効に働きました。しかし、変異株が猛威を振るい3年に及ぶ感染期が続き、社会・経済活動に大きな支障をきたしました。6波~8波のオミクロン株は感染力が強いが重症化率が低いことから欧米を中心にワクチン接種とコロナとの共存する社会を選択しました。感染元の中国は3年間、習近平主席の「ゼロコロナ政策」で徹底した隔離と都市封鎖を実施してきました。12月中旬、感染拡大・経済への影響・国民の不満を払拭するため、180度政策を転換し全てを解放する政策に転じることで、感染が一気に拡大、死亡者も増加していると想像されます。日本も地道な対策を講じ拡大を乗り越え新たなステージに踏み出しました。
異次元のコロナ予算規模の検証
2020年度(令和2年)新型コロナウイルス発生の年度に総額77兆円のコロナ対策予算が組まれました。国民一人当たり61万円の計算になります。当時は過去に例を見ない感染症と判明、医療崩壊を招かない対策を次々と政府が決定し異次元の追加予算が組まれました。発生から3ヶ月後には「緊急事態宣言」を発し徹底した移動制限を行い、東京オリンピックの一年延期を決定しました。今振り返ってみると対策費は桁違いの予算になっていたことが判明しました。東日本大震災32兆円(10年)の倍以上の77兆円(1年)予算規模であったことが数値として残されています。コロナ予算は如何に異次元の規模であったかわかります。しかし、国民にとって実感のない数値で行動制限、事業活動の停止などで起こる支援・医療体制強化、ワクチン開発、不足するマスクの個人配布、Go To イート,ワクチン接種など感染症の拡大防止から経済対策まで、使い道は多岐にわたりました。
東日本大震災の予算10年で32兆円に対して、コロナ対策予算単年度で77兆円の想像を絶する予算規模でり、単年度で使えなかった予算は繰り越したとしても異常な金額であったことが分かります。国民は一人当たり61万円の予算と言われても全く実感のない数値になりました。アベノマスクの不評、事業支援などの不正の発覚が役人まで及び、国外逃亡なども表面化しました。国民一人当たり10万円の支給もデジタル化の遅れで同等の対応費用が掛かりました。
5月8日移行の決定も其々で不満も出る
物価高騰の中で其々の収入や支出の異なる環境の中で「不満」を口にする人が出てきます。5類に引き下げることで無償であった医療費が有料となり、高額の支援金も減額されると不満や抵抗が生まれてきます。世界一の借金大国「日本」の財政健全化に大きな支障となっています。コロナ発生後に医療機関が大赤字と言われていましたが、今は大黒字になっていると言われています。厳しいコロナ対応から「共存社会」によって、社会経済活動がよい方向に転換することが見えています。政治家、官僚、医療機関、観光事業、中小企業、国民が一体となって健全な社会復帰を願っています。