2022年全人代に向けた中国の歩む道
2022年度の中国の政治姿勢は10月に開かれる全人代(中国共産党全国大会)に向けた政治姿勢の表現の重要な年度とされていた。
- 習近平3期目体制を固める
- 共同富裕思想の徹底を図る
- 北京冬季オリ・パラの成功
- ゼロコロナ政策の徹底継続
- 経済成長の維持GDP+5.5%達成
- ロシアのウクライナ侵攻に理解
- 台湾へ他国の介入を阻止する
2022年に起こった中国の思惑との違い
2022年度は中国習近平指導部にとって厳しい年度となり、思惑との違いが生まれた。
- 冬季北京オリン・パラ無観客開催
- 上海ロックダウン×2か月経済大混乱
- 自然大災害、南部洪水、北部干ばつ
- ロシアのウクライナ侵攻が長引く
- 台湾戦略の西側包囲網が厳しくなる
- 経済指数が5.5→3.3%に下降修正
- アメリカ金利引き上げによる影響
- 不動産市況が改善しない厳しい状況
- 一帯一路・AIIB構想の停滞の懸念
- 内向きな中国と対峙する西側諸国
「ゼロコロナ政策」やめられない理由
アメリカ・ブラジルの大統領が発した”コロナはただの風邪”発言で済まされない中国の事情があります。
- 国土が広く14億人の民がいる
- 都市部と農村部の違いがある
- 急成長の過程で医療体制が零弱
- 中国製ワクチンの有効性が低い
- 高齢者のワクチン接種比率が低い
- 開発のmRNAワクチンを使わない
- 医師や看護師の人数が不足している
- 病床の数も人口比からすると少ない
ゼロコロナ政策を転換 感染急拡大
12月7日中国保健局がゼロコロナ政策の変更を発表してすぐに、中国全土の感染拡大が急角度で報告されています。感染力の強いオミクロン株の特性から500~1000万人/一日の感染者数を予測しています。中国全土で確立されていたPCR検査体制も全面的に廃止され、国民に体調の管理を任せ、行動制限も撤廃する急激な変化に医療施設に感染者が押し寄せ、薬局の関連医薬品が底をつき製造工場にまで押し寄せる状態です。日本在住の中国人に中国の家族や親せきから薬の調達を頼まれドラッグストアを何軒も回って走り回る光景が報道されています。日本の3年前の光景と似た状況が起こっています。中国はオミクロンに聞くワクチン開発が遅れています。西側のmRNAワクチンの取得は中国政府の方針で難しい状況にあります。
中国は徹底した管理機能を駆使して対策をとる
中国は混乱を鎮める徹底した管理システムが構築されています。感染拡大して困難な状況になれば個人の行動監視機能を使って、薬やワクチン接種、行動制限を個別に徹底したシステムで乗り切る手段を構築するだろう。経済の再開は重要な課題にあり、中国の命運がかかっています。