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日本円安ショック、製造業国内回帰の可能性!

日本の高度成長期から50年、対ドル推移

日本は高度成長の過程で「円安・円高の為替レート」に翻弄されながら世界2位→3位の経済国家として対応してきました。1991年3月(平成3年)日本のバブル経済崩壊以降、成長が感じられない平成不況30年を乗り越えてきました。2010年急激な成長を遂げた中国は世界2位の経済大国となり米国を脅かす存在になっています。戦後復興、高度成長を遂げた日本の勤勉さが生かされるときが必ずやってきます。日本は常に難局を乗り越えてきました。

1971~1985年

1971年8月15日、ニクソンショックが世界を襲う第2次世界大戦後築かれたドル基軸通貨が揺らぐ、一時変動相場制へ移行。スミソニアン合意で1973年変動相場制に移行して固定相場制に戻ることがなかった。73年第一次オイルショックで狂乱物価に陥る。78年第2次オイルショックを乗り切る。日本・ドイツは好況で米国は経常赤字で為替は180円/ドルになる

1985~1996年

1985年9月事態は急変先進5カ国による「プラザ合意」である。米国は国際収支と財政収支の「双子の赤字」に直面し、ドル急落が懸念されていた。5カ国の蔵相・中央銀行総裁が秘密裏に会合し、ドル危機を回避して自由貿易体制を守るため協調的にドル安を目指すことを決定。ドルに対して参加国通貨を10〜12%の幅で切り上げるため、協調介入を実施する。好調な日本は財政出動で国内喚起

1996~2012年

1990年代半ばのバブル経済崩壊後、日本経済は失われた20年と呼ばれる停滞期に突入する。しかしその間、たびたび円高に振れ、2007〜12年にかけて「超円高」と言われる水準まで上昇を続ける。「国力が強いと通貨も強くなる」という説は必ずしも根拠があるものではないが、日本の場合はまったく相関関係がないように見える。この間、何が起きたのだろうか。2008年リーマンショック

2012~2022年

2012年12月、自民党が政権奪還、第2次安倍内閣発足「アベノミクス」大胆な経済政策、デフレからの脱却、2%の物価安定目標の実現に向けて

  • ①大胆な金融緩和
  • ②機動的な財政出動
  • ③民間投資を喚起する成長戦略

「三本の矢」を掲げた成長戦略を柱とする経済政策を推進した。同時期に就任した日銀黒田総裁と一体となって進めた。


円安はアジアに展開した製造業の国内回帰が起こる!

2012年アベノミクスによる「大胆な金融緩和」による円安・株高を実現、企業業績回復を目指し「機動的な財政政策」「成長戦略」の三本の矢で政府主導で訪日客の増加、TPP11の自由貿易協定の締結などで、躍動する日本経済の復活を実践に移しました。しかし、成長する中国の脅威、自国第一主義を掲げるトランプ大統領によって、米中対立の中で計画通りに進まなかった。今、さらなる円安が加速し日本の政策の重要性が問われています。

円安が加速して日本の金融政策に警鐘がなる

2020年1月の新型コロナウイルス感染拡大と2022年2月24日のロシアのウクライナ侵略戦争によって世界の経済活動と金融政策に大きな変化が生まれています。更に、世界の異常気象による乾燥による森林火災、豪雨災害によって温暖化対策も先延ばしできない世界戦略が待ち構えています。全てにおいて高騰するエネルギー、食糧確保に翻弄され、侵略戦争によって大量の難民と食料危機、人命の損傷と街の破壊が続けられています。

侵略の欲望と自制のない社会の非情さを感じながら世界の多くの人は明日の糧を求めてさまよい続けています。日本は日本国民のために何が必要かを探し求めて、リーダーは良き道に導き出すことを願います。

アジアに海外展開した製造業の国内回帰

1991年のバブル崩壊によって求められた製造業のコスト維持は人件費の安いアジア新興国に移す選択をして負のスパイラルから抜け出そうとしました。同時に日本が培った技術と人材も同時に移すことで製造業としての生き残りを図りました。日本の産業の空洞化が起こり、30年間人件費の上昇も見られず、中国、韓国よりも年間収入が劣っています。

しかし、一度落ち込んだ産業の復活は難しく世界の多くのトップシエアーを誇った家電製品、パソコン、半導体、金型技術、携帯端末、太陽光パネルなど数えきれない日本の技術が海外移転して製造業を構成しています。円高になれば海外の安い製品を輸入して消費することができます。2020年1月中国発のパンデミックによって人の交流、物流の停滞などで国内回帰の機運も高まっています。日本の最大の輸出入国である中国の現状に一部限界も見られ別の国への移転又は国内回帰を検討している企業も多くみられます。

パンデミックの時、国内のマスク不足に対応するためマスク工場を日本に移す対応が取られました。さらに中国の人件費の高騰、物価の高騰などもあり、半導体などの製品に関しては政府がバックアップして国内工場の建設を推進しています。過去に遭った国内生産の復活に円安も加わって国内回帰が加速する可能性が生まれています。

ロシア・韓国・中国から撤退するうどん店

新型コロナの世界蔓延で国内・海外出店が止まる

2020年の新型コロナウイルス感染拡大で国内・海外の店舗展開に大きなブレーキが掛かりました。2019年度の秋に丸亀製麺の国内店舗1000店達成しました。海外店舗も順調に伸ばしてきましたが「安くておいしいうどん店舗展開」に大きな限界は「新型コロナウイルスの世界的蔓延が2年」「ロシアのウクライナ侵攻」が続き、世界に物価高騰の波が押し寄せ、低コスト販売の限界もあり国内店舗の縮小、海外撤退「ロシア・韓国・中国・・」など勢いづいた店舗展開の弊害と限界が表面化し、厳しい展開になっています。日本の低価格の店舗展開の大きな限界店が外的要因で見直しを迫られています。海外では「店舗名が変わって」海外資本で展開されています。ユニクロもロシアから撤退しています。