ロシアは世界一の天然ガスの資源国
ソ連崩壊(1991年)から30年、ロシアは国家再建の柱として世界の投資を呼び込み資源開発に乗り出し最大の資源国家となりました。プーチン大統領就任後に顕著になり、資源を必要とする西欧・中国・日本・インドなどアジア圏などへのパイプラインの拡大を計り成長を遂げています。しかし、ロシアは経済的な産業が発展出来ず、資源に頼る国力(広大な土地とロシアの人々の生活、軍事力)を維持することは厳しくプーチン政権にクリミア半島を実効支配(2014年)した時の80%以上の支持率回復の光景が残っています。日本に北方領土を返す返すと言ってだまし続けるプーチン大統領の本心はウクライナ侵攻(実効支配)にありました。
サハリン沖の資源開発に欧米(エクソンモービル・シエル)撤退
ロシアのサハリン沖の天然ガス開発をロシア資本(ガスプロム)に欧米・日本が参加し共同開発を行っていました。ロシアのウクライナ侵攻によって欧米資本(エクソンモービル・シエル)は即座に撤退を表明、残された日本(三菱商事・三井物産)は厳しい選択を迫られています。日本は海上輸送に近い好条件の位置にあり、日本は大手石油メジャーの撤退で厳しい判断が迫られています。日本の経済団体から権益を放棄すれば中国政府が乗り出す懸念があり厳しいと評価しています。政府も民間企業の判断に委ねる状況です。
ロシアと欧州を結ぶ天然ガスのパイプライン
ロシアの天然ガスはパイプラインを通して欧州各国に送られています。ウクライナを通っている重要なパイプラインもあります。2014年の一方的なクリミア半島の実効支配後も問題になったパイプラインは増え続けています。欧州にとってはロシアから50%を依存している天然ガス供給は厳しい選択になります。工業国ドイツにとっては産業の死活問題になりかねません。しかし、ウクライナ侵攻でドイツはバルト海の海底を走るロシア→ドイツへのガスパイプラインノルド・ストリーム計画を中止すると発表しました。両国にとって大きな痛手となります。原子力発電の停止を発表しているドイツにとってエネルギーの確保は急務となります。ロシアは欧州の遮断されたガスを中国などへの供給に回す判断をしているのでは? プーチン政権との関係は欧米・日本にとって厳しい選択になります。日本のエネルギー資源の確保と代替えエネルギーへのシフトが急がれます。日本の電力会社も電源の資源確保に全力で取り組む必要があります。
ウクライナにチェルノブイリ原発があった
ウクライナの原子力発電所をロシアが狙う
ロシアがウクライナに侵攻したとき、首都キエフを責めるベラルーシとの国境近くに1986年に最大の原発事故を起こし、世界に衝撃を与えたチエルノブイリ原発があります。36年前忘れていた原発を思いう起こす衝撃的なニュースでロシア軍が占拠したと報道されました。ロシア軍は最初に軍の施設、インフラ施設、飛行場などを攻撃し、原子力発電所の占拠も重要な攻撃でした。昨日、南部の世界最大の出力の原子力発電所を襲撃占拠しました。プーチン大統領は核の使用も攻撃の選択肢にあると表明、危険な侵略戦争を仕掛けています。福島原子力発電所爆発事故(2011年)の爆発事故で厳しさを感じています。広島・長崎の核使用、福島原発の事故の恐ろしさを日本は身をもって体験しています。