宣言解除後も感染者減少 要請全面解除へ

東京都・大阪府は10月25日全面要請解除

2021年に入って第3波→第4波→第5波と変異株の拡大で感染者数が急拡大、重症化率も拡大し医療がひっ迫しました。2月後半から医療従事者へのワクチン接種が開始され、4月後半から65歳以上の高齢者3500万人の接種が始まりました。第4波は関西を中心にイギリス株が蔓延し大阪の医療が厳しくなりました。第5波の入り口は一年延期していた「東京オリンピック7月23日開幕」控えたタイミングで首都圏を中心にデルタ株が広がり急拡大。ワクチン接種・医療体制のひっ迫で菅政権が厳しく批判され、菅総理は総裁選に立候補をしない決断に追い込まれました。菅政権の的確な対応と国民の危機意識の中で世界に例を見ない感染減少に転じ10月1日宣言解除後も減少が続いています。

ワクチンの確保と接種体制の強化

ワクチン開発に遅れた日本は外国のワクチン確保に頼る厳しい状況であったことは想定されます。アメリカのファイザー製ワクチンがドイツから出荷され、確保に制限を設けたEUの承認の壁にぶつかりました。4月菅総理はバイデン大統領と会談時にファイザーCEOに直接確保の依頼をしました。モデルナのワクチンも関西空港に届き日本の承認を待ちました。ワクチン接種の拡大と体制に自衛隊の医療部隊を投入、東京・大阪に大規模接種会場設営、運用開始、菅総理は一日100万回の接種を指示、職域などを拡充し実質一日150万回接種も実行しました。減少に転じた大きな要因は「ワクチン接種の拡大」の影響が大きとされています。

ワクチン接種が感染拡大と重症化率を抑えた

10月24日現在、日本国民の全人口の接種比率76%、(1回目)69.0%(2回目)と予想以上のスピードで接種が進み、11月中には人口の80%接種が完了する予定です。世界の接種状況を見ても日本の接種状況は計画的に進められています。12月には高齢者から3回目の接種を実施する計画です。

感染者にはカクテル療法によって重症化を防ぎ、治療薬として「コロナ飲み薬」の承認も近づいています。感染拡大、変異株の発生の期間に、日本でも治療薬開発も勧められています。これからはコロナと共存していく社会が望まれます。

コロナと共存した社会経済活動の日常

コロナ発生地中国は湖北省武漢市の都市封鎖を行い徹底したコロナ感染者の封じ込めを実行しました。徹底した管理体制の下で「ゼロコロナ」を続けてきました。感染拡大する他の国とは対照的に感染ゼロを貫いてきました。しかし、実態は不透明な部分も感じます。ニュージランドも一人でも確認すればロックダウンで対応しました。英国、米国では「ウイズコロナ」を目指して迅速なワクチン開発と接種で乗り切ろうとしました。英国も現在一日5万人の感染者を記録していますが、ロックダウンせずに、ワクチン接種と医療体制で乗り切ろうとしています。アメリカも同様です。

イギリスのサッカースタジアムで実証実験

6月~7月イギリスで開催されたサッカーヨーロッパ選手権の8試合35万人(4万人以上の観客)で実証実験を行い6400人の感染者を記録しました。イギリスはワクチン接種が進み重症化率・死亡者数が抑えられていることから「ウイズコロナ」を選択し、今日も一日5万人を記録していますが社会経済活動の制限は行っていません・サッカースタジアムでのマスクは見られません。ロンドンの街並みでもマスク着用は少ない。日本では考えられない光景で「逆に恐怖を感じます」、先日の千葉で開かれたZOZOチャンピオンシップゴルフも世界に配信され、日本人5000人の観客は全員マスク姿です。