緊急事態宣言等の解除 社会経済活動の再開

8月末ピークに第5波の感染拡大が減少に!

 1年半に及ぶ感染拡大に対応しきれず、変異株によって3波、4波と繰り返され、東京オリンピック開催の最終決定後もデルタ株の猛威で第5波が首都圏を中心に全国に広がりオリンピック開催は無観客開催になりました。開催期間中も増え続けましたが、世界から集まったアスリートの躍動するスポーツの祭典で日本選手の活躍もあり、多くの感動を得て厳しい感染拡大も乗り越えました。パラリンピックが始まり、9月を迎えてワクチン接種の拡大と加速、国民一人一人の感染対策の徹底と多くの自粛要請による事業者の協力で減少傾向に入りました。高齢者ワクチン接種3500万人の90%の完了もあり「トンネルの先に明かり」が見えてきました。

新型コロナウイルスとの戦いの始まり

2020年1月20日、中国の習近平国家主席が中国武漢市海鮮市場の野生動物からウイルスの発生と武漢の都市封鎖の重大な発表しました。発表の日1月20日横浜港を出港し香港、台湾、鹿児島を経由する豪華クルーズ船(ダイヤモンド・プリンセス号)香港で下船した乗客から感染が確認され、乗員乗客3500人の内712人の感染者と13人の死亡者の対応に追われました。緊急封鎖した武漢から帰国希望者700人の対応を茂木外相・王毅外相の間で連絡、中国で不足しているマスク・感染防御服などを積み込んで深夜閉鎖している中国武漢空港へ全日空の政府チャーター便1~5便が深夜の武漢空港へ飛び、日程を調整をしながら深夜の脱出劇を実行しました。アメリカも同じ時期にチャーター便を飛ばしました。中国の春節(旧正月)1月末~2月初めの中国人観光客が日本を訪れる直前の出来事でした。既に一部中国の観光客が早く動き出し入国していました。

第2波で安倍総理退任、菅内閣発足

最初の緊急事態宣言発令(首都圏、関西圏、福岡)した東京都の新規感染者数は87人でした。人流が止まり、列車もガラガラになるほど国民は恐怖心を抱く現象が起こっていました。少しづつ感染者数が増え続け、ゴールデンウイークは新幹線や飛行機の搭乗率が前年比90%以上減少しました。「ステイホーム」の言葉で人々は閉じこもり、欧米で感染拡大する中で日本人の対策の勤勉さに海外から称賛されました。7月22日~のGOTOキャンペーン開始決定と同時に第二波が訪れ、100人を超す感染者数を記録した東京都を除く46道府県で開始しました。安倍総理は任期中に病気再発で退任をしました。9月自民党総裁選に立候補した菅官房長官が圧倒的多数で選任されました。国民の74%の支持を得て、菅内閣がコロナ対策と改革を掲げて始動しました。

第二波とGOTUトラベルキャンペーン開始の影響

インバウンド(外国人観光客)が年々増え続け、東京オリンピックの2020年度には4000万人の目標を掲げていました。しかし、コロナ関連で東京オリンピックが一年延期となり、インバウンドが98%減の壊滅的な数値を示し大きな打撃を受けました。国内においても、ステイホームのゴールデンウイークの人流移動も前年比90%減少し、観光業、新幹線、航空業、地方の宿泊業、飲食、土産物など多くの関連事業が壊滅的な打撃を受けました。政府は7月22日~GOTUトラベルキャンペーンを打ち出し、夏休み・お盆などにキャンペーンを使って社会経済活動の再開を試みました。感染が懸念される東京(除外)を除いて、近場の移動を推奨し、10月に東京都も加わり経済の復活を目指しました。しかし、11月頃から第3波に入り、12月28日GOTUキャンペーンが停止されました。正月明けてもさらに感染がが拡大しました。

菅総理の官房長官時代からの肝いりのインバウンド需要の拡大、GOTUキャンペーンの政策が、感染拡大によって大きく後退し、関連事業者の疲弊が加速しました。

2021年4~5月第4波、7月~8月第5波

ゴールデンウイーク前にイギリス変異株が関西圏の感染拡大(4月13日~5月2日の20日間で、1日あたりの新規感染者数は1千人を超え)首都東京の倍の感染者数になり大阪は医療崩壊に追い込まれました。東京はオリンピックを控えて開催に向けた対策が行われていました。イギリス株は従来のウイルスより1.3倍の感染力と重症化率が報告され警鐘を鳴らしました。オリンピックの最終決断が迫っている中で、東京が大阪よりも変異株の広がりが少ない(4月初旬~5月上旬)状況が続きました。その後東京は第5波の入り口でデルタ株の増加で急拡大しました。感染率は1.7倍とも言われ驚異的な数値を示し全国に広がりました。

感染数値とワクチン接種グラフ NHK 画像 9月30日

新しいステージに入った感染対策

第5波の感染収束の要因の検証と対策

第5波の感染収束の明確な要因の検証が明確でないが、10月1日~全ての制限緩和が行われます。

~収束の要因~

  • ワクチン接種の拡大と接種スピード
  • 90%を超えるマスク着用の実践
  • 高齢者の感染の現象とワクチン接種
  • 国民一人一人の危機意識の向上

諸外国のような強権的なロックダウンを行わず、政府の緊急事態宣言と蔓延防止による国民の自粛と要請にもとずく対策で感染拡大を乗り越えてきました。感染力の強い変異株の出現によって3波~5波の(デルタ株)拡大を招きました。日本は3蜜対策をベースに90%以上のマスク着用、自粛要請で乗り切ってきた異色の対策国です。専門家の予測通り拡大を続けましたが、収束のメカニズムの正解が明らかになっていません。 10月4日 新政権発足で新たの日本が動き出します。

山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信 (covid19-yamanaka.com)