EUの覇者ドイツを牽引するメルケル首相
祖父はポーランド系で父はドイツハンブルグで生まれ、後に牧師となり、母はロシア語とラテン語の教師でメルケルが生まれて数週間の時、東ドイツに牧師として赴任でした。メルケル首相は1973年カールマルクス・ライプツィヒ大学に入学、物理学を専攻し優秀な成績で卒業、最初の結婚(現メルケル姓4年で離婚、現在は2度目(1998年)の結婚です)。 1989年ベルリン崩壊(35歳)の時、物理学者として東ドイツに在住して政治には無縁の一般人(物理学博士)でした。ベルリン崩壊で大きく人生を変えることになり、コール首相に導かれて政治家になり、後にドイツを率いる首相となって、ドイツを導いてきました。(2005~2021年 16年間)
サッカーファン メルケル首相
人道主義者 メルケル首相の厳しい対応
人道主義者メルケル首相は多くの難民(アラブの春のアフリカ、シリア難民・・)受け入れで、極右勢力の台頭などドイツ国民の厳しい批判を浴び続けました。EU圏の盟主としてトランプ大統領の自国第一主義に猛反論するメルケル首相がいました。ロシア語の出来るメルケル首相はロシアプーチン大統領とも厳しい論戦を繰り広げました。EU圏のギリシャ・イタリアなどの財政再建にも厳しい姿勢を示して乗り越えてきました。ドイツの新しい連立政権誕生で首相が決まるまでメルケル首相が続きます。
ドイツも大きな転換期を迎えています。
メルケル首相は感染拡大で涙を流しながら国民に訴えかける姿勢はドイツ国民を動かしました。メルケル首相の支持が急拡しましたが、退任は決まっています。
サッカーを愛するメルケル首相
サッカーを愛したメルケル首相、パンデミックで無観客のサッカースタジアムをどんなに憂いたか図り知れません。感染拡大で涙ながらに強い口調で訴えかけたメルケル首相の言葉に国民は感染防止に立ち止まって聞き入りました。経済大国、医療大国、環境先進国のドイツはこれからも世界の中心的な役割を示していくことを願っています。共産主義国家・民主主義国家を経験した政治家としての重みは後世に語り継がれることになります。ドイツ経済を支えている自動車産業の中国進出拡大は世界4位の経済国家として切っても切れない関係にあります。メルケル首相も何度も中国を訪問して経済の結びつきを強めてきました。世界一の人口と消費国家による成長中国との向き合い方にドイツも直面しています。
緑の党の躍進 ドイツの気候変動対策の加速
日本は政権与党の自民党総裁選挙が行われています。二日後の選挙結果で日本の首相候補が決まります。11月に4年任期の衆議院選挙が開かれ、政局の行くへが大きく変わるかもわかりません。ドイツも総選挙で労働者の中道左派(SPD)が25.8%で第一党になり、連立政権の枠組みで年内混乱状態になると言われています。躍進した「緑の党」はEU議会でも躍進し、今後の政策に大きな影響があると思われます。ドイツのライン川の氾濫で国民は、地球温暖化の懸念が膨らみ、対策政党に大きく傾いていると言われています。10年前の東日本大震災で起こった福島原発爆発事故で一早く、原発廃止を唱えたドイツの姿勢はEU圏をリードする形で進められています。再生可能エネルギーへの転換と2035年に全自動車のEV化を掲げています。世界を牽引する自動車産業のEV化は日本も遅れるわけにはいきません。日本の主力産業である自動車産業の大きな転換期になります。