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韓国はコロナ封じて選挙で与党圧勝

世界で称賛されたドライブスルー検査

2015年の中東呼吸器症候群(MERS)流行対応の失敗から、2016年に感染症対策のコントロールタワーである疾病管理本部の機能の強化を計っていた。

MERSの時は感染者の公表を19日間していなかった政府に厳しい追及が起こりました。リスク管理機能の充実のため、感染対策には、正確な情報を早く伝え、徹底的な国民の目線から情報発信をしなければならない、国民から信頼されなければ効果を上げられないことが教訓となっていた。

韓国は中国に続く感染増加の中で早期検査システムの構築を図り、中央・地方政府が何度も会合を重ね対応に当たり、最小限の死者数で収束に向かって、街中に活気が戻っています。

韓国と日本の危機管理の違いが出る

感染者1万人を突破した韓国の死者数が少ない

2月上旬、日本は横浜港に停泊している英国籍、アメリカの運営するダイヤモンドプリンセス号(豪華クルーズ船・乗客・乗員3700人)の感染対応に苦慮し、都市封鎖した武漢から帰国を希望する日本人の政府チャー便(5便)650名の対応などの対応で奔走している頃、韓国では感染が少数でした。加藤厚生労働大臣が国会で答弁対応の経過を報告していました。しかし2月19日韓国大邱市で新興宗教団体の集団感染が発覚、密閉・密接・密接の状態で2000人近い信者が集会を繰り返し感染拡大して、韓国は急遽首相を大邱市に派遣し対応に当たりました。

韓国は中国に続いて感染者が増大し危機的状況になりました。2015年のMERSの教訓から生まれた疾病管理本部と政府・地方自治が一体となって対応に当たり、ドライブスルーのPCR検査を拡大し、施設を感染者用に開放し、医療崩壊をくい止める徹底した対応により、4月20日頃から10人未満の感染者数に激減しています。

韓国が拡大した頃、日本の感染者数はごく少数でした。武漢の中国人観光客を乗せたバスの運転手の感染確認が話題になりました。

感染者一万人突破、両国の遠き関係

危機意識の違いが感染者拡大につながる

昨年(2019年)日本と韓国は徴用工問題・韓国軍艦艇からの日本偵察機への照射問題が発生し日本が厳しく抗議、韓国はGSOMIA(日韓秘密軍事情報保護協定)の協定破棄(延長しない)と明言、関係する米国の意向もありギリギリで継続延長になる。日本から韓国への輸出3品目の承認検査を通告、輸出優遇のホワイト国を通常に戻す、韓国での日本品不買運動(ユニクロ・アサヒビールなど)に発展、韓国からの日本への渡航制限など、互いに政治的な厳しい鬩ぎあいが今も続けられています。

韓国はPCR検査システムの成功・隔離施設の整備など対応の迅速さで、感染者数は一桁に減り、市場は開放され人々は活気を取り戻してして、世界から賞賛を受けています。一方、日本では医療崩壊を懸念して一貫してPCR検査の条件を4日連続37.5℃以上などの制限と各地の保健所の判断に委ねてきて、PCR検査数は少ない対応を貫いてきました。ようやく、検査数を増やし、ゴールデンウイークを前に「全国緊急事態宣言」発し、各自治体が対応に奔走しています。

憲法上、国民を縛る法律はなく、事業や国民の移動などは「要請」になって、国民の協力に委ねています。

政府は5月6日まで各地の人の集積を80%減らすようお願いしています。 

強制力がある?準備していた両国の法的な違い

法的準備が整っていた国と国民の意識に頼る国

韓国は2016年のMARZの感染対策失敗の教訓から、感染症拡大の法的な措置と疾病対策室組織が整備されていた。日本は2003年SARS・2015年MERSの影響は受けなかったことから感染症対策の法整備と対応組織が出来ていなかった。

大邱市で起こった集団感染で画像のように防御服で消毒する韓国の画像を日本では、医療施設以外あまり見かけていません。しかし、諸外国から指摘されていたPCR検査の絶対数の少なさは、拡大する感染者数に比例して、感染経路が負えない数値が拡大しています。

韓国では、徹底したPCR検査の拡張と感染者のスマホの移動経路の把握、飲食などの決済場所の公開により、感染箇所の特定を行った。情報公開の徹底と国民の協力を法的に定めていた。

日本では、戦後一貫して個人の情報を公開することは厳しく、法的にも許されていない現状では、事業者・国民に対しては要請(お願い)に留まることは諸外国から甘いと指摘されています。

今日(4月27日)閑散とする関西国際空港に日本に留学している韓国の学生の姿がありインタビューで韓国の母から”日本よりも韓国の方が安全だから帰ってきなさい”言われ、バイト先もないので14日の隔離を覚悟に帰るところですと答えていました。今は、日本よりも韓国の方が安全な状況が示されています。