新型コロナウイルスの治療薬に「アビガン」が効果
3月17日 中国政府(中国科学技術省)の記者会見で新型コロナウイルスによる患者の臨床試験で治療薬「アビガン」の有効性を発表しました。アビガンは日本の製薬会社(富士フイルム 富士化学)がインフルエンザ薬として開発され承認されている薬です。
拡大する感染に対して2月中旬以降のニュース番組などで加藤厚生労働大臣が発言をしている薬で、”新型インフルエンザに有効だが、国内に流通しておらず、国が新型インフルエンザに備えて200万人分の在庫を持っているもの。医師が検査機関の承認を得れば患者にこれを投与する「観察研究」が出来る。すでに2機関が行っている。これから行おうと審査委員会にかけている医療機関もある。中国の話によると一定の効果があると聞いている。肺炎の原因であるウイルスを減らすものだが、その効果に大変期待している。
アビガン錠200㎎ AVIGAN 富士フイルム富士化学 625004×F1022 劇薬、処方箋医薬品
中国の臨床研究の結果「アビガン」が効果
北京で17日開かれた記者会見で、中国科学技術省生物センターの張新民主任は、国内2医療機関の臨床研究の結果、日本の製薬会社が開発したインフルエンザ治療薬「アビガン」、一般名「ファビピラビル」に新型コロナウイルスによる肺炎などへの治療効果が認められ、明らかな副作用も見られなかったと述べました。
臨床研究は、湖北省武漢と広東省深圳の医療機関が、240人と80人の患者を対象に行い、深圳では陽性→陰性の期間が11日に対して「アビガン」を投与した場合は陽性→陰性の期間は4日になりました。エックス線画像で肺炎の症状の改善「アビガン」を投与した場合91%改善、投与しなかった場合の62%より高かった。
「安全性が高く、効果が明らかで正式に推薦する」と述べ、治療薬の1つとして医療現場で使用を進めていく方針を明らかにしました。
「アビガン」の一般名である「ファビピラビル」をめぐっては、日本の会社とライセンス契約を結んでいる中国の製薬会社が先月、中国政府の許可を取って量産が可能な体制をとっています。
世界は新型コロナウイルスの新薬開発に!
8万人の患者を出した中国は、治療に必死に対応し、あらゆる治療薬を試したと思われます。その中から治療薬の1つとして「アビガン」が有効であると評価しました。治療薬開発に1年以上と高額の開発費かかると言われています。世界各国の医薬研究機関が治療薬開発に着手しています。日本の治療薬が選ばれたことは朗報です。
眠っていた治療薬「アビガン」が世に出る?
富山化学は江戸時代から富山の薬として全国に知れる地方の中堅製薬会社です。インフルエンザの治療薬の開発に着手T-705を発見、本格的な試験を富山大学医学部白木公康教授(ウイルス学)に共同研究を持ちかけた。その頃、インフルエンザ薬として「タミフル」「リレンザ」が発売され、世に出ることが無くなりました。2014年エボラ出血薬の治療薬として有効であると海外(ドイツなど)で評価を受けました。
開発に費用が掛かることから富士フイルムの資本で子会社となり外国資本にも対応できる企業となっています。
新型コロナウイルスの治療薬として中国に評価を受け、200万人分の在庫が日本に眠っているようですが?