オリンピックメインスタジアム完成
2020年東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアム、3年(36カ月)の工期を経て建設費1569億円かけて11月30日新国立競技場として完成しました。
大会期間中はオリンピックスタジアムの呼称。
設計した隈研吾氏は木と緑にあふれた「杜(もり)のスタジアム」をコンセプトに緑豊かな神宮外苑の景観に配慮し高さ47メートルに抑え、屋根部分に国産木材を47都道府県から集めて組み上げました。
空調は自然の風を採り入れる工夫をしたり、風のないときも送風機で風を作り出す工夫をしています。
スタジアムのデザイン変更に勇気ある決断
デザイン設計が決まっていた案で、見積もり試算した費用は2600億円を超し、工期も厳しい状況が判明しました。
一定の順序を踏んで決められたものは、突き進んできた日本の構図が、大きな反対の中で、当初予算に沿ったデザインの再選定が行われ新国立競技場が完成しました。
アジア初のラグビーワールドカップの開催を描いていましたが、立ち止まる決断をした東京都・組織委員会・国の英断に感謝したいと思います。
オリンピック後の空調費・照明・自然エネルギーなどに配慮して維持管理などにも工夫をしています。
災害大国(地震・台風)日本の建築技術
日本列島は多くの島々で繋がり、四季(春・夏・秋・冬)の木や花に囲まれ、山・川・海の変化にとんだ地形の素晴らし国です。しかし、古代から地球が持つエネルギーを受ける地形でもあります。
日本は建築技術において古代から脈々と知恵を絞り、地震・台風災害に備えた匠の技術を磨いてきました。
国立競技場には周りの環境に配慮し、全国の木材を使った構造材で金物と接続し巨大大屋根を組み上げています。地震や台風にも耐え得る日本の建築技術が生かされています。屋根の一部をガラスにして太陽の光を採り入れて競技場の芝の生育にも配慮しています。日本の建造物は全て木材で組み上げていました。