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逃亡犯条例改定案で揺れる香港

香港 行政府長官
香港 行政府長官

一国二制度という危うい中英の返還条約

1898年に100年間新界を租借する条項があった。1980年頃から英中で返還の話し合いがもたれていた。中国 登祥平主席・イギリス サッチャー首相の返還交渉によって1997年7月英領香港を中国に返還する。ただし、香港の自治を50年間保証する一国二制度を2047年まで続けることで国家間の条約を結びました。  

香港 租借地新界 北に中国深圳
香港 租借地新界 北に中国深圳

150年間イギリスの統治下にあった香港

1842年の南京条約(第1次アヘン戦争の講和条約)によって、香港島が清朝からイギリスに割譲、1860年の北京条約(第2次アヘン戦争の講和条約)で、九龍半島の南端を割譲、その後、2地域の緩衝地帯として新界を1898年~99年間の租借が決まった。1941年の太平洋戦争で一時期日本が占拠、日本の降伏によってイギリスの植民とに復帰した。

世界の金融・商業の街として栄えた香港は、狭い土地を拡げるために1970年代香港政庁が住宅供給のために新界に不動産開発の手を伸ばした。

租借地新界の租借が切れることを懸念した香港は自治権を確定する必要があった。

香港国際空港は島部にあります。

徐々に近づく中国支配の現実

香港に集まる200万人デモ 
香港に集まる200万人デモ 

国際金融・経済都市香港の変革と抵抗

一国二制度の香港返還は、世界2位の経済大国になった中国の圧力に香港市民は苦闘しています。自由社会を歩んできた香港は共産党一党支配の中国に併合されようとしています。全てにおいて中国政府の支持が及び行政長官も中国支持で選ばれた人によって選任され、香港市民は不安と不満の中に侵されています。

「逃亡犯条例改定案」は、香港で犯罪を犯したものを中国に移すことを可能にする法律改正案で、香港市民は将来において大きな不安を抱いています。

8月16日 中国深圳に集結する中国治安部隊 
8月16日 中国深圳に集結する中国治安部隊 

200万人の集会・デモが続く香港の苦悩

台湾で恋人を殺害して香港に戻った人を引き渡す条例がないことから、香港政府は立法会で4月条例案を提出したことに香港国民は反対をしています。現在香港と中国の間で犯罪人引渡の条約がないことから、抜け道をふさぐために出された法案香港国民が危険を感じ反対の意思を上げています。6月に200万人の集会・デモで始まった行動が、行政長官の陳謝と延期に発展したが、撤回でないため反対集会が過激化して続いています。中国深圳に中国の鎮圧部隊が待機していることが中国メディアで報じられています。8月18日の集会・デモは170万人に膨れ上がっいます。

中国の権力と香港・台湾の苦悩

改革開放で世界第2位の経済大国に成長した中国国家は、中国の海洋の先端にある島国香港・台湾を一国二制度の下で統一を図っています同一言語・民族として争いの苦悩が続きます。

米中貿易戦争台湾へ米F35戦闘機の売却承認などで米中間の対立が拡大しています。